自分の葬式はやらないでほしい
子供のころから、葬式みたいのが好きじゃなかった。空気が重い。その場から逃げるように同年代の親戚の子供と一緒に遊んでいたのをぼんやりと覚えている。
母方のじいちゃんが亡くなった時、おれは高校生だった。そんなに会っていたわけではないのだけれど、思い出が駆け巡って少しだけ泣いた。
葬式を行った日、知らない人たちがいっぱいいる中で、スーツとは違う制服がまだ子供だと主張しているようで、終始居心地が悪かった。遺骨を一緒に拾う相手がいなくて母が2回目になるけど一緒にやってくれた。
葬式の後、よくわからない飲み会みたいのが開催された。どこに座るかでごちゃごちゃ言っていて日本人らしさを感じる前にめんどくさいなと思っていた。
墓に遺骨を納めると、ひと段落した。墓と、家の仏壇と、天国にじいちゃんがいるらしくよくわからなかった。3人に増えたの。じいちゃんは住職みたいな人から名前をもらっていた。戒名というらしいけど、なぜ名前を変える必要があるの。
自分の知識がないのでこんな疑問があったりした。
実際、喪主は大変そうだったしお金もかかる。自分が死んだときにさらに負担を家族にかけたくないなと思った。だから、葬式とかもいらないし、墓もいらないと思った。自分たちのためにお金を使ってほしいと思った。仏壇もお金がかかるし部屋の場所をとるし、雰囲気も変えてしまう。骨は違法にならないような形で海とかに散骨してほしい。
あとは生きてる人で楽しくやってもらえたらそれでいいと思った。